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2006年03月11日

Ingla インゲラ40歳のお誕生日

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3月1日(水曜日)夜

インゲラはバリア・ゴーデンというサービスハウスで働くアンダーナース(准看護師)。 花の独身で素敵なアパートを買い、一人暮らしを楽しんでいます。そのインゲラが40歳のお誕生日を迎えました。 お誕生日で印象的だったことが3つあります。一つは、かなり、人が集まるのかと思ったら、家族だけの、オープンサンドイッチパーティ。でも、 ハムやチーズはDOMOSで働くお母さんがいるから美味しそう。台所のテーブルに、タッパウエアに入れてあるハム、瓶ごとのピックルス。 それにパン。勝手に自分でオープンサンドにして、居間のテーブルに持ってくるという具合。 今日も勤務があった彼女の方に力が入らないもてなし。

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友達からは花やプレゼントがいっぱい。手前の大きなろうそくたてから、 小さなアクセサリーまでディスプレーがしてありました。居間のテーブルにはワインのデキャンタに冷やした白ワインが注がれていました。 2つ目に印象に残ったのは食器。ロイヤルコペンハーゲンのブロウ・ブルマのケーキ皿とティーカップです。 デンマーク王室御用達のロイヤルコペンは、昔、デンマーク領であったスコーネの人々にとっては憧れの食器なのでしょう。 高いのそろえているなと思ったら、父方のおばあちゃんがティーカップを、 母方のおばあちゃんがプレートをお誕生日とクリスマスごとに一つずつ揃えてくれたものだそうです。20セットあるとのこと。

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3つ目に印象的だったのは父方のまた従姉妹がアメリカにいること。インゲラに会うと、「私、 こんどアメリカのまた従姉妹の結婚式に行くの」という言葉を何度か聞いたのですが、去年と今年に一回ずつ従姉妹の結婚式があるのです。 アメリカに行くのは、彼女たちにとって格別の意味があるようです。1925年に父方の従兄弟が17歳で単身移民したそうです。 ミネソタ州にスウェーデン系の移民が多いということもわかりました。

スウェーデンの、例えば、スーパーの商品にアメリカ的な消費文化の匂いを感じます。 フランスやイタリアの濃くを感じるシックな食料品店の風情とは違う、物流文化のたまものの感じ。前にも書きましたが、 600万人しか人口がいなかった20世紀の前後に人口の4分の1弱に当たる人々がアメリカに移民しているのです。スコーネからは少なく、 土地のやせたスコーネの北のスモーランドから一番たくさん移民したそうです。

ついでに、4つ目。 インゲラのお父さんはこの間エジクレボーンさんが話して下さったエスロブの大手食品会社のFILEXのジャガイモの生産部門で働いていたそうです。 これはマッシュポテトにするジャガイモです。お父さんが「工場労働者は60歳で早期退職するのです」と語りました。ペンショナー (年金生活者)までの5年間は会社が年金を支払ってくれるそうです。お父さんはLPレコードのコレクションが趣味で、 それをDVDにコピーする作業を続けているそうです。コレクションが13000枚もあるそうです。

この日の帰り、私を学生寮まで送ってくれたお母さんが、エスロブのFILEX社のある線路の反対側(バリア地区)を車で案内してくれました。 広大な工場群です。人々の暮らしから目隠しをされたようなエスロブ経済を支える工場群に度肝を抜きました。 私のもって行った手ぬぐいを頭に被ったお母さんのインゲルさん。

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投稿者 :rumi  |  2006年03月11日 08:50

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