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2006年03月10日

80歳のボランティア

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2月28日(火曜日)

ブリッタ・スベンソンさんが来週の火曜日に81歳になると聞いたのは、 セカンドハンドショップでのこと。セカンドハンドショップとは、スウェーデンに41の店舗を持つNOPならびにNGOの全国組織です。 正式には「ERIKSHJALPEN」、つまり「エリックは助けています」という名前を持つ店です。衣類から家具、食器、 靴や書籍にいたるまで市民の不要になったものをただで譲り受けます。それを安い値段で販売して、その収益を本部に集め、 世界の貧困に悩む国の子供を救い続けています。エスロブのこの店は、 私がエスロブ市でお世話になっているクリスティーナさんが10年前にはじめました。 本部はクリスティーナさんの故郷のスモーランドにあります。

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1925年生まれのブリッタさんは、5歳年上のご主人が21年前に亡くなってからは一人暮らし。 一男一女、そして、6人のお孫さんがいます。ご主人は汽車の運転手でした。 上の男の子が小学校に行く頃からお店でパートタイムとして5年間働いた後、ルンドの子供病院で准看護師として働きます。結局、 65歳で年金生活をするまで働きました。ブリッタさんの話を聞いていると、1950年代のスウェーデンの、 普通の女性が仕事を得て社会に出て行く姿が浮かびます。第2次世界大戦の後、参戦しなかったスウェーデンは、 荒廃したドイツをはじめとする欧州各国の特需で経済が大きく発展していったからです。 「夫もジャガイモの皮むきぐらいは家事を手伝ってくれたわ」と語る姿に当時の人々の勢いのいい生活が伺えます。

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セカンドハンドショップがオープンするのは、毎週水曜日と土曜日。 火曜日は持ち込まれた商品にアイロンをかけたり、値札をつけて陳列する仕事にボランティアが集まります。この日、 セカンドハンドショップでは商品知識の勉強会が行われました。スコーネの北にある、スモーランドのガラスを中心に行われました。 コスタボダという言葉が聞き取れました。私が昔、銀座和光で販売していた商品です。勉強会が始まる前のお茶の時間にセーラムが出ました。 日曜日にクリスティーナさんのお宅で彼女と麻衣子さんが作ったスウェーデンのこの季節のお菓子です。キリスト教の復活祭の前の断食(四旬節) が始まる前に食べるお菓子です。

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投稿者 :rumi  |  2006年03月10日 06:14

コメント

藤原さん
Hej!
すっかりEslovの町にとけ込んで、取材と生活を楽しまれているようですね。クリスティーナさんのセカンドハンドショップ、懐かしいです。私は、薄いブルーの麻のランチョンマットと黄色いエッグスタンドを見つけ、お土産にしました。
とても古そうなのですが、状態はキレイで、元の持ち主は、どんな人だったのだろう?と思いながら選びました。
スウェーデンで私のお気に入りとなった絵本の宣伝。Pettoson och Findusという、一人暮らしのおじさんと猫の話のシリーズです。猫の表情がとてもかわいくて、見た瞬間大ファンになってしまいました。この本は、Eslovの町の博物館(駅の近くです)の隣にある本のセカンドハンドショップで見つけました。こども達にとても人気のあるシリーズだそうです。
滞在は、あと少しのようですね。帰国後のご報告も楽しみにしています。

投稿者 :saito  |  2006年03月10日