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2006年06月17日

庭で食事

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5月9日(金曜日)

バリアという線路の向こう側にある地区のスーパーで買い物をするクリスティーナさんと麻衣子さん。 今日の私は、朝8時の訪問介護のインタビューを済ませて、自室で仕事をしてから、1時にクリスティーナさんが車に乗り込みました。 なかなかクリスティーさんの家に伺う時間が取れませんでした。彼女の夫のヴァントさんが手塩にかけた初夏の庭を見るのが楽しみです。 2月3月の滞在では一面の雪だった庭がいい香りのする夏の庭に変わっていました。今日のメニューは「ヤンソンさんの誘惑」 というスウェーデンの料理。ジャガイモとアンチョビのグラタンとサラダ。 ちなみに19世紀から20世紀にかけてのスウェーデンの凶作を救ったのはジャガイモとも言われています。

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ヴァントさんとクリスティーナさんが結婚してから、耕し始めた農家の荒れ果てた一ヘクタール耕地が、 7年かけて現在の姿に変わりました。「秘密の花園」という英国の児童文学の庭のように(もう少し野趣があります)、人を癒してくれる庭です。 ヴァントさんの今年の庭の目標はバラの棚。この写真では柱しか見えませんが、ヴァントさんはバラの棚を大工仕事で作りました。 一重の素朴なバラの苗が少し伸びているところが上の写真です。下は2人の手作りの東屋の前にいるめぐみさんん、麻衣子さんと私。

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あずまやの中で夕食が始まりました。シンプルだけれど豊かなメニュー。 外は5時過ぎなのに真昼間の明るさ。食事が終わるとヴァントさんがお皿を片付けてくれました。こちらはサラ洗い機がある家が多いようですが、 クリスティーナさんの家は手洗いです。私たちがクリスティーナさんと打ち合わせをしていると、 お皿を片付けたヴァントさんが早速庭仕事を再開しました。夕方の庭仕事は気持ちがよさそうです。前にヴァントさんに 「荒れた土地をここまできれいにして、よく働いたのですね」と話したら、「スモーランド人はよく働くんだよ」という答えが返ってきました。 実際、バルト海に面したスモーランドは岩盤が下にあるので、土地が肥えているスコーネより、農業の条件が悪いそうです。その分、 スモーランドの人は良く働くと言われています。たしか、ニルスの不思議な旅でも地理的な説明があったと思います。 19世紀から20世紀にかけての150万人のアメリカ移民の大部分がスモーランドの人々だったそうです。 スモーランドは森の木を使いガラス製品を沢山作ってきました。私は銀座和光で長年働いていましたが、 入社してしばらくたった昭和44年ごろから、お店では北欧のテーブルウエアを大々的に取り扱いはじめました。 オレフォースやコスタボダはヴァントさんの故郷スモーランドの製品です。

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帰りはワインを飲んだためにいつものように車で送ってくれるのではなく、 クリスティーナさんが歩こうというので、クリスティーナさん夫妻とめぐみさん、麻衣子さんと5人で1時間ぐらいの道を市内まで歩きました。 夕日が目の前に輝いていました。ヴァントさんが「あのくらい下に下りている夕日の位置だとかなり北によっているよ」と教えてくれました。 つまり、夏至が近いこの季節、太陽は西に沈まないということを知りました。天体に興味のある小学生の男の子が喜びそうな話です。

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投稿者 :rumi  |  2006年06月17日 03:55

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